仮定法過去完了
過去完了形は基本的に「had + p.p.(過去分詞)」の形です。
過去完了形には大きく、「経験用法」「完了・結果用法」「継続用法」「大過去を表す用法」があります。
また、「仮定法過去完了」や「過去完了進行形」の形もあります。
ここでは「仮定法過去完了」についての解説と例文紹介をしたいと思います。
【例文】大過去を表す過去完了形【図解で解説】
【例文】過去完了形の継続用法【現在完了形との違いを図解で解説】
【例文】過去完了形の経験用法 【現在完了形との違いを図解で解説】
【例文】過去完了形の完了・結果用法 【現在完了形との違いを図解で解説】
仮定法過去と仮定法過去完了の比較
ここでは例文と図解を用いて仮定法過去完了と、仮定法過去の違いを見ていきたいと思います。
仮定法過去では、「現在の事実に反する」仮定を表現します。
上記の例文と図解では、「現在」に「私がお金持ちであれば」という事実とは異なった仮定を表現していることになります。
なので、暗に「現在」の時点で「私はお金持ちではない」ことが事実であると表現されているとも言えます。
また、仮定と事実が異なるために、「車を買う」という行為も実際はなされないことが表現されています。
一方、仮定法過去完了では、「過去のある一点の事実に反する」仮定を表現します。
上記の例文と図解では、「過去のある一点」に「私がお金持ちであったなら」という事実とは異なった仮定を表現していることになります。
なので、暗に「過去のある一点」の時点で「私はお金持ちではなかった」ことが事実であったと表現されているとも言えます。
また、仮定と事実が異なるために、「車を買う」という行為も実際はなされなかったことが表現されています。
最後にもう一度整理すると、仮定法過去は「現在」の事実と反する仮定を、仮定法過去完了は「過去のある一点」の事実と反する仮定を表現する場合に用いられます。
言い換えると、「仮定法」では、表現したい時系列よりも、一つずつ過去の時制を使うということが言えます。
仮定法過去完了形の例文
【仮定法過去完了】
If it had been me, I might have done it.
(和訳)仮に私であれば、それをやっていたかもしれない。
【1】do A (Aをする)
【仮定法過去完了】
If you had been more careful. this would not have happened.
(和訳)もし君がもっと注意深ければ、これは起こらなかっただろう。
【1】careful (注意深い)
【2】happen (起こる)
【仮定法過去完了】
If you had been driving more slowly, you could have avoided the accident.
(和訳)もし君がもっとゆっくり運転していたら、事故を避けることが出来ただろう。
【1】drive slowly (ゆっくり運転する)
【2】avoid A (Aを避ける)
【仮定法過去完了】
If it hadn’t been for him, I’d have been in trouble.
(和訳)彼がいなければ、私は困っていただろう。
【1】if it hadn’t for A (もしAがなかったら) = without A
【2】be in trouble (困っている)
【仮定法過去完了】
If it hadn’t been for him, we could not have closed the deal.
(和訳)彼がいなければ、我々はその取引をまとめることはできなかっただろう。
【1】if it hadn’t for A (もしAがなかったら) = without A
【2】close the deal (取引をまとめる)
【仮定法過去完了】
It seemed to me as if I had seen the movie before.
(和訳)私にはまるでその映画は以前に一度見たことがあるように思えた。
(解説)実際は見ていないことが前提として話されている。
【1】it seems to me as if ~ (私にはまるで~のように思える)
【2】see a movie (映画を見る)
【仮定法過去完了】
I felt as if I had met her somewhere in the school before.
(和訳)以前に彼女と学校のどこかであったことがある感じがした。
(解説)実際はあっていないことが前提として話されている。
【1】feel as if ~ (まるで~のように感じる)
【2】somewhere in the school (学校のどこかで)
【例文】過去完了形の継続用法【現在完了形との違いを図解で解説】