【簡単解説】関係詞の「制限(限定)用法」と「非制限(継続)用法」の解説 【面白い例文で学ぶ】

  • 文法
関係詞の「制限用法」と「非制限用法

関係詞の用法は制限用法非制限用法に分けることが出来ます。

その違いはカンマの有無だけですが、文の意味に大きな違いを与えるので、しっかりと用法を学んでおく必要があります。

では、以下の例文で違いを見ていきましょう。
 

制限用法
She is my girlfriend whom I really love.

非制限用法
She is my girlfriend, whom I really love.


先述のとおり、違いはカンマの有無だけです。

しかし、文の意味としては大きな違いがあります。

以下で、その意味の違いを見ていきましょう。
  

制限用法
She is my girlfriend whom I really love.

和訳(彼女は本当に愛している私のガールフレンドです。)

⇒この場合、私にはガールフレンドが2人以上いて、「She」はその中でも「本当に愛しているガールフレンド」だという意味を示唆します。

非制限用法
She is my girlfriend, whom I really love.

和訳(彼女は私のガールフレンドで、私は本当に愛しています。)

⇒この場合は、私のガールフレンドは1人で、その唯一のガールフレンドを「私は本当に愛している」という意味になります。


カンマの有無だけで、カップルの今後の運命が大きく変わりそうな意味の違いがありますね。

なぜ、このような意味の違いが生じるのか、以下で説明していきます。

関係詞の「制限用法

関係詞の制限用法(Restrictive Use)は限定用法(Attributive Use)とも呼ばれます。

関係詞(節)の前にカンマが無い用法です。
 

制限用法
She is my girlfriend whom I really love.

和訳(彼女は本当に愛している私のガールフレンドです。)

⇒この場合、私にはガールフレンドが2人以上いて、「She」はその中でも「本当に愛しているガールフレンド」だという意味を示唆します。


この例文では、my girlfriend 先行詞と呼ばれます。

また、whom I really love関係詞節と呼ばれ、先行詞を後ろから修飾します。
 

制限用法では、関係詞節は先行詞を特定するために必要な情報であるという特徴があります。


つまり、例文では「私が本当に愛している」(関係詞節)という情報は、「私のガールフレンド」(先行詞)が誰であるかを特定するのに必要な情報であるという事です。

もし、私にガールフレンドが1人しかいなければ、どのガールフレンドかを特定するための情報は必要はでないですよね。

ですので、どのガールフレンドかを特定するための情報が必要だという事は、「my girlfriend」が「She」以外にも複数いることを示唆します。

関係詞の「非制限用法」

関係詞の非制限用法(Nonrestrictive Use)は継続用法(Continuative Use)とも呼ばれます。

関係詞(節)の前にカンマがある用法です。
  

非制限用法
She is my girlfriend, whom I really love.

和訳(彼女は私のガールフレンドで、私は本当に愛しています。)

⇒この場合は、私のガールフレンドは「She」の1人で、その唯一のガールフレンドを「私は本当に愛している」という意味になります。


この例文では、my girlfriend 先行詞と呼ばれます。

また、whom I really love 関係詞節と呼ばれ、先行詞を後ろから修飾します。
 

非制限用法では、関係詞節は先行詞を特定するために必要な情報ではなく、単に情報を追加する役割であるという特徴があります。


つまり、例文では「私のガールフレンド」(先行詞)はすでに特定されていて、「私は本当に愛している」(関係詞節)という情報は、単なる情報の追加に過ぎないという事です。

例文では、関係詞節は単なる情報の追加なので、 She is my girlfriend. の部分だけで、Sheは私のどのガールフレンドかを特定できている事になります。

つまり、my girlfriend(先行詞) は唯一のもの(人)であることが示唆されます。よって、私には1人のガールフレンドしかいないという事を示唆します。

非制限用法の特徴としては、「先行詞が一般的に唯一無二のものである時に用いられる」ことが挙げられます。

「一般的に唯一無二のもの」とは固有名詞や「my girlfriend」のように所有格のついた名詞があります。

非制限用法は書き言葉でよく見られます。(そもそも、音声ではカンマの有無は判別できないですね。)

また、制限用法では関係詞を省略できる場合や、関係代名詞「that」を用いることが出来る場合がありましたが、非制限用法では両方ともできません

まとめ

制限用法/限定用法

カンマなし (関係詞節の前に)

先行詞を特定するために、関係詞節が必要

先行詞は唯一無二ではない (なので特定する必要あり)

非制限用法/継続用法

カンマあり (関係詞節の前に)

関係詞節は単なる情報の追加

先行詞は唯一無二 (特定する必要なし)

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